プロフィール
| 生まれ |
1975年 |
| 子供の頃の夢 |
パティシエ |
| クラブ活動(中学校) |
バレーボール部、管弦楽部 |
| 働いている地域 |
神奈川県 |
出身地 |
福島県 |
| 仕事内容 |
チームをまとめ、洋菓子を作る |
| 自己紹介 |
体力があり、好奇心旺盛。そそっかしいところもある。休みの日はウィンドウショッピングをしたりカフェで休んだり、外に出かけて気分転換。 |
※このページに書いてある内容は取材日(2009年06月19日)時点のものです
仕事人記事
ウィーン菓子工房リリエンベルグ

私はリリエンベルグという洋菓子店で働いています。リリエンベルグには販売店と喫茶店があり、約50人のスタッフがケーキや焼き菓子やコンフィ(ジャム)の製造、商品の包装、注文を受けた商品の発送、店頭での販売などの仕事をしています。私を含め、ケーキや焼き菓子などを製造する約25人のパティシエは、ケーキやゼリーなど生菓子の仕込みをする部署、生菓子の生地にデコレーションをする部署、クッキーなど焼き菓子を作る部署に分かれて働いていて、私は現在デコレーションを担当する部署で仕事をしています。

朝はとても早く、毎日7時頃からケーキを作り始めます。焼きあがったばかりの生地を使った土台の上にフルーツを盛りつけて切り分け、出来立てのケーキを店頭のショーウィンドウに並べて10時にお店を開店します。開店してからは、店頭のケーキの売れ行きを見て、少なくなった商品をこまめに製造して補充します。他にも、お店で販売しているジャムはあまり作りおきをしない為、売れて残りが少なくなったジャムを作る仕事もあります。また、フルーツの皮をむいたり果汁を絞ったりして、翌日のケーキやゼリー作りの下準備をします。お店で使うフルーツの量はとても多くて、例えば桃のケーキが一番売れる夏の週末には、1日で150個くらいの桃の皮をむいているんですよ。その後、夕方には翌日分のケーキの仕込みをし、18時に閉店、厨房の掃除をして1日の仕事が終わります。

私は現在担当しているデコレーションの部署以外にも、生菓子の仕込みや焼き菓子作りといった製造の仕事を一通り経験しているので、ケーキを作るだけでなく、同じ部署のパティシエをまとめる仕事も任されています。例えば、季節や日によって売れ筋の商品が異なるので、特定の商品を作る作業が普段よりも多くなることがあります。そこで、色々な仕込みの作業をしているパティシエに気を配り、人手が不足している作業があれば、余裕のある者が手伝うように指示します。また、デコレーションの部署のパティシエをまとめるだけではなく、他の部署とケーキの種類や個数、作るタイミングを合わせる必要があるので、各部署と連絡も取りながら仕事を進めています。

誕生日や記念日のお祝い用に、お祝いをされる方の好きな物や記念の内容に合わせた特製ケーキの注文を頂くことがあります。以前、あるお客様からの依頼でミシンの形のケーキを作ったことがあります。お客様からお話をお伺いして、その後いろいろ考えて、お祝いをされる方が使っていらっしゃるミシンの形をしたケーキに、アクセントをつけようと思いボビン糸の形のデコレーションを加えてミシンの雰囲気を出しました。お客様がケーキを受け取りに来られた時に「わぁ!」と笑顔を見せてくださる瞬間が、私にとっても嬉しいひと時なんですよ。

仕事をする時に大切にしていることは、どんな時も楽しい気持ちを忘れないようにすることです。忙しくなると、「早くこの仕事を終わらせなければ」と焦ってしまうこともありますし、疲れて気持ちが滅入ることもあります。けれど、お客様に心地よく美味しいお菓子を食べて頂くためには、まず作り手である自分自身が楽しくケーキを作らなければなりません。「お客様に喜んで頂けるように、美味しいケーキを作ろう!」と、気持ちを込めて1つ1つのケーキを作り、また一緒に働いている皆が同じ気持ちになれるように、他のパティシエと明るく言葉を交わすように心がけています。

私は人に喜んでもらうことが好きで、中学生の頃から色々な人にお菓子を作って食べてもらっていました。この頃からなんとなく「パティシエになりたい」と思っていたのですが、大学では全く分野の異なる国際分野の勉強をしていました。でも、やはりパティシエの仕事が気になって、このお店で2か月ほどアルバイトをしたんです。その時に、ケーキを買って笑顔で帰られるお客様を見て「やっぱりパティシエの仕事がしたい」という思いが強くなりました。そこで大学を出た後、パティシエの専門学校に通う学費を稼ぐために、もう一度このお店でアルバイトを始めたのです。そして、オーナーや良き先輩方に巡り合えたことで、「ここで働きながら学ぼう」と決断し、それ以来ずっとこのお店で働いています。

子どもの頃は好奇心旺盛で、チェロや習字も習っていましたし、勉強では特に歴史が好きで、アンネ・フランクの『アンネの日記』や広島の原爆など戦争に興味を持ち、本を読んだり戦争中に満州で生きた祖母の話を聞いたりしました。週末にはオーケストラでチェロを弾くことに打ち込んでいて、その頃は小学校の音楽の先生になりたいと思っていたんですよ。

皆さんには、何か興味のあることを見つけて、一生懸命取り組んでほしいと思います。直接将来の仕事につながらなくても、何か一生懸命取り組んで目標を達成できたということ自体が、「やればできるんだ」という自信になると思います。また、今はパソコンやゲームがあるので一人で遊ぶこともできますが、友達と遊んだり話したりして友情を深めてほしいと思います。良い友達を持つと、自分が辛い時や苦しい時に「あの人が頑張っているのだから私も頑張ろう」という風に、切磋琢磨する仲になることができますよ。
取材・原稿作成:あしたね取材チーム
パティシエ のページに戻る