プロフィール
| 生まれ |
1970年 |
| 子供の頃の夢 |
パイロット |
| クラブ活動(中学校) |
アイスホッケー部 |
| 働いている地域 |
東京都 |
出身地 |
東京都 |
| 仕事内容 |
先生や子ども達をまとめる |
| 自己紹介 |
食べるのが好き。好きな言葉「夢」。 |
※このページに書いてある内容は取材日(2006年10月12日)時点のものです
仕事人記事

みなさんは、幼稚園の園長先生がどんな仕事をしていると思いますか?園長は、幼稚園のリーダーであり、同時に縁の下の力持ちにもなって、幼稚園全体をまとめる仕事をしています。私は、園に通う子ども達とその保護者のみなさん方、そしてこの幼稚園で働く先生たちの幸せのために何をしたら良いかをいつも考えています。また、園のために必要なお金を計算したり、役所に提出する書類を作ったり、保護者の方に向けて手紙を書いたり、地域の会議に出たりするのも私の仕事です。そして、園内を歩き回ることも大事な仕事です。子ども達や先生達に話しかけて、笑顔で楽しそうに過ごしているか、困っていることはないか、などを見ながら歩きます。そして、そのみんなの笑顔や、楽しそうに活動している姿を写真に撮って記録に残して、私たちの幼稚園の楽しさを多くの人に伝えたいと思っています。

私の大切なもう1つの仕事は「幼稚園の先生を育てる」ことです。園で働く先生たちに、どのように子ども達と過ごすと良いか、どうすれば楽しく働くことができるか、などを伝えていきます。そして同時に、私の考えを押し付けるのではなく、先生たちの意見を聞くことも大切にしています。そのために、毎日子ども達が帰った後で、先生達と話し合っているんですよ。「先生になって良かった!」と思ってもらいたいし、そう思っている先生の気持ちは自然と子ども達に伝わり、先生も子どもたちもイキイキとしていくものなのです。

私たちは毎日、朝と夕方の2回掃除をしています。中でも、トイレの掃除には力を入れています。私たちの幼稚園のトイレは、便器の中に手を入れても汚くないくらいきれいなんです。なぜだか分かりますか?幼稚園の子ども達は、トイレの使い方がまだ上手ではありません。中には家で過ごすのと同じようにトイレで寝転んだりする子もいます。なので、私たちは子ども達が安全で清潔に過ごせるように、トイレを清潔にしておく必要があるのです。また、モップではなく全て雑巾を使って手で拭いています。四角い所をしっかり隅まで拭くことができるからです。細かいところまで気が付いて掃除のできる先生は、子ども達の変化にも気が付くことができると私は思っています。私の幼稚園にはそんな風に一生懸命掃除をする先生がたくさんいるんですよ。

私たちの幼稚園では、遊びを通して基本的生活習慣を身につけて欲しいと思っています。そして、行事を通して人と上手に付き合うことのできる子どもに育って欲しいとも思っています。そのためにも、子どもだからこそ「本物」を経験することに私はこだわっています。なぜなら、「本物」を経験すれば、それが心に刻まれて、子どもの成長に繋がるからです。例えば、私たちの音楽会では歌を歌うだけでなくミュージカルに挑戦して、大人が使うような1800人ほど入る大きなホールで発表します。一生懸命がんばった後には、子ども達も先生たちも達成感を味わうことができ、それが、やりがいを感じたり感動することのできる心を育むからです。そのような事をどれだけ多く体験させてあげられるかは、私たちがどれだけ多くの環境を子ども達のために作ることができるかにかかっています。だから、「どれだけ本物にこだわるか」ということが大切だと信じて、毎日頑張っています。

子ども達の成長の変化はとても早いものです。そして、それは私達の喜びでもあります。「この子はこんなこともできるようになったんだ!」とか「この子は考え方が変わってきたなぁ」など、子ども達が大きくなったことに気がつけた時は、「この仕事をしていて良かったなぁ」と思います。そして、行事などで一生懸命頑張った後に、やりがいを感じたり感動をするのは、子ども達だけではありません。成長する子ども達と過ごし、自分も一緒に成長することができるすばらしい仕事だと思っています。

仕事をしていればどんな人にも大変なことは必ずあって、努力や苦労をすることは自分だけの特別なことではないので「大変だ」とか「苦労した」などと言いたくないのですが、子ども達が怪我をした時には、その子に対して「辛い思いをさせてしまった」と、私も辛くなりました。そういう経験があるからこそ、子ども達が入園した日から卒園するまでかすり傷1つなく過ごしてもらえるように、どこまでも努力し続けることができるのだと思います。

私の幼稚園は、私の祖父母がつくったもので、私で3代目になります。ですから、小さい頃から「いつか幼稚園を継ぐことになるのかな」と思っていました。しかし、他のこともしてみたいという思いがあったのと、他の仕事をしてみるようにも言われていたので、就職活動をして、テレビ局で働くことが決まりました。しかし、それを祖父に報告した時に突然こんなことを言われたのです。「幼稚園、やらないの?」この言葉を聞き、「やっぱり幼稚園を継ぐならば、早くこの世界に入ろう」と思い、テレビ局で働くことをやめ、幼稚園で働くことに決めたのでした。

私は、中学からアイスホッケーを始めて大学まで続けたのですが、高校の時にお世話になった監督は「心」で話す人でした。つまり、駆け引きなどをせずに誠実に話をしてくれる人だったので、その監督の話はいつも素直に聞くことができました。みなさんも、自分の意見をはっきりということのできる、「心」で話せる人になってください。そういう人が1人でも多くいると、世の中も人生も、愉しくなると思います。私も未来と幸せを創造するために、自分にできることは精一杯していくつもりです。
取材・原稿作成:中川・熊谷(インターンスタッフ)
幼稚園園長 のページに戻る