プロフィール
| 生まれ |
1983年 |
| 子供の頃の夢 |
ピアノ講師 |
| クラブ活動(中学校) |
吹奏楽部、バトミントン部 |
| 働いている地域 |
神奈川県 |
出身地 |
神奈川県 |
| 仕事内容 |
クラリネットを演奏する |
| 自己紹介 |
何でも挑戦することが好きです。休日は家でのんびりすることが多いです。 |
※このページに書いてある内容は取材日(2009年06月13日)時点のものです
仕事人記事

私が所属している東京交響楽団は1946年に創立、2004年からは川崎市のミューザ川崎シンフォニーホールを拠点として活動しています。オーケストラのメンバーは90人ほどいて、そのうちの私を含めて4人がクラリネット奏者です。東京や川崎で行う年11回の定期演奏会や、全国各地の音楽ホールでの演奏会、子ども・親子向けの演奏会など様々な公演があり、演奏する曲によって必要となるクラリネット奏者の人数が変わるので、演奏会ごとにメンバーが変わります。演奏会以外には、学校訪問の講師として授業をすることもあるんですよ。

定期演奏会の場合は、コンサートの3日くらい前から、オーケストラ全体での練習があります。同じ曲でも、音の強弱や曲の速さなど指揮者によって要求は様々ですので、オーケストラ全体での練習では、指揮者とともにこうした演奏の表現を確認していきます。全体練習に参加する時点では、譜面通りに演奏できることは当たり前なので、事前に家で個人練習をしていきます。全体練習は、ほとんどの場合10時30分に始まり、1時間の演奏と15分の休憩を繰り返して16時ぐらいまで続きます。1つの演奏会の練習だけではなく、次の演奏会の準備もしなければならないので、家に帰ってからも22時くらいまで練習をしています。

コンサートの当日と全体練習の日を合計すると月に20日くらいですが、私も含めて多くの演奏家は所属するオーケストラのコンサートや練習がない日に、そのほかの演奏活動をしています。それも含めると休みの日は平均して週に1日くらいです。クラリネットは口の筋肉を使う楽器ですので、練習を休んで口の筋肉がゆるんでしまうと上手に演奏することができなくなってしまいます。ですから、私は休みの日も短い時間でも楽器を練習することにしています。

全体練習を終え、当日の会場リハーサルも終えると、いよいよ演奏会です。オーケストラが演奏を始める時は、指揮者が指示を出しますが、それでもどの瞬間に音を出し始めるかは、メンバー全員が感覚で合わせる必要があります。そして演奏をしながら、「こういう風に演奏したい」という気持ちが周りの人と通じ合ってくると、オーケストラが一体となってきます。こうした瞬間はものすごく集中しているんです。演奏が終わってお客さんから拍手をいただいた時に、それまでの緊張と集中の状態が終わって嬉しさがこみあげてくるんですよ。

私が仕事をする上で大切にしていることは、一番良い状態でお客さんの前で演奏することです。私はお腹が空くとクラリネットを吹く時に十分な息が出せないので、休憩中に少しずつ食べるようにするなどして自分の体調管理に気を配っています。それから、自分だけではなく楽器の体調管理も大切です。クラリネットは学校の音楽の授業でも使うリコーダーと同じように穴をふさぐことで音程を変えるのですが、指ではなくタンポ(フェルトを羊の腸皮で包んだもの)で穴をふさぐ場所もあります。このタンポの角度が気温や湿度によって少しずつ変わっていってしまうので、信頼できるクラリネット修理の専門家にお願いをして、常に均一な音色が出るように月に1回ほど調整してもらっています。
将来はクラリネット奏者になるんだ

私は5歳の頃からピアノを習っていました。練習はあまり好きではなかったのですが、いろいろな曲をピアノで弾くことが大好きでした。小学4年生になった時にブラスバンドに入り初めてクラリネットを吹きました。中学校でもブラスバンドでクラリネットを吹くことが楽しくて「もっと上手になりたい」という気持ちが出てきたので、中学2年生からクラリネットの先生のところで習い始め、この頃から自分の中では自然と「将来はクラリネット奏者になるんだ」と思っていました。その後、音楽大学の附属の高校を受験して合格し、音楽大学に進んで4年生の時からプロのオーケストラで臨時に演奏をする仕事を始めました。そして大学を卒業した後、オーディションを受け、東京交響楽団に入ったのです。

子どもの頃は、ピアノや英語、習字、それからリトミック教室に通っていました。忙しい毎日だったと思うのですが、そうした習い事が、今の仕事の役に立っていると思います。例えば、オーケストラの指揮者に外国の方が招かれた時は、オーケストラの全体練習では全て英語で会話することになるので、英語を習っていて良かったなと思いますね。

皆さんには、好きなことをとことんやって欲しいと思います。私もクラリネットを演奏することが好きで、「オーケストラに入るんだ」と信じて練習を続けてきました。調子が悪い時は、練習が嫌になることもありましたが、何日かすると「やっぱり演奏をしたい。演奏が好きだ」という気持ちになって再び練習を始めました。そうやって好きなことをずっと続けてきたからこそ、今の仕事に就くことができたのだと思っています。
取材・原稿作成:あしたね取材チーム
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