プロフィール
| 生まれ |
1972年 |
| 子供の頃の夢 |
生物学者(昆虫の研究) |
| クラブ活動(中学校) |
バスケットボール部 |
| 働いている地域 |
東京都 |
出身地 |
神奈川県 |
| 仕事内容 |
結婚指輪をつくる |
| 自己紹介 |
性格:物事の原理を探求するのが好きなせいか、色んなことを考えすぎてしまって、いつも何かしら悩んでいる。(小学校の頃から)。趣味:美術館に行く、神社に行く、雑貨屋に行く、図書館に行く、家具を作る、書道。 |
※このページに書いてある内容は取材日(2006年05月10日)時点のものです
仕事人記事

指輪もネックレスも、お店に行けばたくさん売っているけれど、「みんなと違うものが欲しい」と思ったり、「大好きな人とこの世で2人しか持ってない指輪が欲しい」なんて思った人が、僕のお客さま。僕は、相談に来てくれたその人のためだけに、どこにもない特別なデザインを考えます。そして1つ1つ手作りします。海外で活躍する日本人サッカー選手とその家族仲間のために、サッカーボール型のおそろいのペンダントを11個作ったりしたこともあるんですよ。

まず、どんなアクセサリーを作りたいのかお客さまに聞いて、デザイン画という絵を描きます。そして、その絵をもとに何度も試作品を作ります。アクセサリーは、金や銀、ダイヤモンドなど、とても値段の高い材料でつくる「宝物」だから、しんちょうに作業を進めていくのです。完成するのに、最低でも1ヶ月くらいかかります。大変ですが、お客さまに、「ありがとう、こういうのを探していました!」と言ってもらえた時には、本当にうれしいし、ほっとします。

金や銀などの金属を、いろいろなアクセサリーのカタチにするには、とかして型に流し込んだり、トントンたたいて少しずつカタチを整えたりします。指輪なんかは、ほとんどが「トントン」。カタい金属をツルンとなめらかな輪にするなんて、人の手ってすごいと思いませんか?

アクセサリーづくりには、本当にいろいろな道具を使います。金属をみがく「ヤスリ」だけでも何種類もあるし、1mm以下の小さな穴を開ける道具や、そこに宝石を埋め込む道具、金属を火でとかすバーナーなどです。僕は、道具屋さんでこれらの道具を買ってきたら、もっと自分にピッタリになるように、削ったり磨いたりして使っています。

この仕事につく前、サラリーマンでした。僕はデザインに関わるような仕事をしていたわけではなく、普通の会社で働いていました。でも、もっと自分らしい働き方があるかもしれないと思って、会社をやめたんです。そんなある日、ある洋服屋さんに置いてあったカードに、銀でできたベルトのバックル(とめがね)の写真がのっているのを見つけました。それが、あんまりキレイでカッコ良かったので、思わず、そこに書いてあった作者をたずねて行ったんです。その人のところで1年間勉強させてもらって、僕はジュエリーデザイナーになりました。
デザイナーを目指す人は、たいてい、高校や大学、専門学校などで絵やデザインの勉強をします。でも僕は、そういう学校に行かなかったので、自分で絵の練習をしたり、本で昔のジュエリーのことを調べたり、美術館でたくさんのジュエリーを見たりして自分でしっかり勉強しました。

お客さまと、はじめて話し合いをするとき、僕は必ず、直接会うようにしています。電話やメールは使いません。その人にピッタリなアクセサリーを作るには、サイズやデザインの希望だけではなく、その人全体のイメージを知っておくことがとっても大切だからです。だから、アクセサリー以外の話もたくさんします。洋服のこと、旅行の話、好きな映画や音楽のこと・・・。お客さまの手の写真を撮っておいたりもするんですよ。
どうしても、いいデザインが浮かんでこない時は、思い切ってお風呂に入っちゃうことにしています。もう1つ、よくアイデアを思いつくのが、お布団の中。寝ようとして横になると、ふっといいことを思いついたりするんです。だから僕は、枕もとにいつもメモ帳をおいて寝ます。

いいデザインを思いつくためには、きれいなものをたくさん見ておくことが大切です。僕は散歩が好きだから、いろいろなものを見に出かけます。公園や、神社、洋服などのお店、美術館、お芝居や歌舞伎にも行きます。それから、ファッション雑誌を1ヶ月に10冊くらい読みます。プロとして、世の中にあるアクセサリーのデザインで、知らないものは1つもないようにしておきたいからです。そうやって頭や心に積もったものが、新しいデザインのヒントになります。
結婚指輪は、3ヶ月に1つの超大作!!

結婚指輪は特別なもの。お客さまのこだわりも大変強く、1つ作るのに、最低でも3ヶ月はかかります。大変ですが、結婚式で、自分の作った指輪が、お嫁さんとお婿さんの指に入るのを見とどける瞬間は、何度経験しても感動的です。それから、同級生など、知り合いのために指輪を作ってあげることができるのも、この仕事の素敵なところ。僕も、高校の同級生のために結婚指輪を作ったことがあります。実は、自分の結婚指輪も、自分で作ったんですよ。
昆虫や魚が大好きで、研究者になるのが夢でした。巨大なケースの中に、森みたいな環境を作って、たくさんの生き物を生活させたりしていました。「小さくて、きれいなもの」が大好きだったんです。たとえばカブト虫なんて、よく見ると本当に美しいカタチをしてるんですよね。あとは、細かい作業も大好きで、花で色水を作ったり、首飾りをあんだりするのも得意でした。

自分のブランドを作って、まずは日本中に、いずれは世界中に、広めていきたいです。それから、きれいなジュエリーが持つパワーを活かして、人の心をおだやかにしたり、元気や勇気をあげられるような仕事、たとえば、セラピー(医学に頼らない治療)やカウンセリングのようなこともしたいと考えています。
遊びも、勉強も、がんばれば全部、将来(しょうらい)のパワーになる!
僕にとって、大好きだった虫たちの姿が、デザインのヒントになっているように、遊びもいつか仕事に役立ったりします。それから、「こんなの、いつ使うの?」って思っているような勉強も、仕事を助けてくれることがあるんです。たとえばジュエリーデザイナーには、絵や図工だけじゃなく、理科や算数の知識がとても必要だったりします。子供のころの遊びも、勉強も、ムダなことは1つもなかったんだな、と、僕は今、強く感じています。
取材・原稿作成:奥元(インターンスタッフ)
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