プロフィール
| 生まれ |
1977年 |
| 子供の頃の夢 |
ケーキ屋さん |
| クラブ活動(中学校) |
吹奏楽部 |
| 働いている地域 |
福岡県 |
出身地 |
福岡県 |
| 仕事内容 |
新しい飲料を開発する |
| 自己紹介 |
2年前から旅行を兼ねて年1回フルマラソンに挑戦しています。学生時代にほんの少しだけやっていたのを再開。走っていれば必ずゴールがくる、この感覚が好きです。 |
※このページに書いてある内容は取材日(2010年10月12日)時点のものです
仕事人記事

私の勤めている会社は、ジュースやゼリー、それからお惣菜など、様々な飲料・食品を開発し、工場で製造してスーパーなどに出荷しています。商品開発部には10名の社員がおり、私はその一員として、果実ジュースやスープ、それからカートカン飲料などの開発を担当していて、新しい原材料を探す、試作品を作って味を確かめるといった仕事をしています。

毎朝9時30分に会社の研究室に着き、午前中は、打ち合わせをしたり、果実ジュースの製造に使う果汁の味や見た目を検査したりします。午後になると、新しい飲料の開発に取り組みます。新しい飲料を開発するには、まず人気の出そうな商品を予測し、完成した商品を売る営業部とも相談しながら、開発する飲料の種類や味を決めます。開発する飲料が決まったら、試作品作りを重ねて使用する原料や混ぜる割合を考え、最後に原材料の安全性などの品質を検査して完成です。1つの商品を開発するまでに、平均で約1年もの時間がかかります。

新商品を開発する時、研究室で自分の手を使って作るのは簡単でも、工場の機械で同じ物を作るのは難しいということがあります。例えば、研究室で考えたゼリーの粒入りの飲料を、工場の機械で作ってみたところ、作っている途中で機械の間にゼリーが挟まり、完成した時にはゼリーが崩れて無くなってしまったことがありました。研究室で作る試作品の量は一度に牛乳パック1本分くらいですが、商品として売り出すためには、工場の機械を使って、一度に6000本程度を作らなければなりません。ですから、試作品を作る段階から工場の担当者とも相談し、原材料を変えたり、機械の設備を改善したりして、何とか美味しい味を実現する方法を考えています。

研究室で自分が試作した飲料を、いよいよ工場の機械で作ってみるという時が一番わくわくします。問題なく作れるように、工場の担当者や商品開発部のメンバーで事前に一番良い作り方を相談しますが、それでもやはり上手くいかないことがでてきます。原料が上手く混ざらなかったり、飲料にとろみが出すぎて機械の中を流れなかったり、他にも予想もしなかったことが起きることもありますが、問題の原因を調べ、みんなで一生懸命頑張って解決できた時は、諦めずにやって良かったと思います。そうした苦労を経て発売した商品に対して、お客様から「美味しい」と言って頂いた時はとても嬉しいですね。

仕事をする上で大切にしていることは、相手の立場に立って考えるということです。お客様によろこんでいただくことが第一ですが、その他にも一緒に仕事をする仲間とのコミュニケーションも大切にしています。1つの商品を作って販売するまでには、多くの人が関わっています。中身を考える人や容器の表示を確認する人、原料を集める人、それから工場で実際に作る人、製品を検査する人、売り方を考える人など、みんなベストを尽くして自分の仕事をしていますが、立場が違えば考え方も違い、意見も異なります。例えば、先ほどお話しした、試作品が工場の機械では上手く作れないという問題でも、私は商品開発担当として飲料の味を優先した作り方を考えますが、機械の知識をたくさん持っている工場の担当者の意見をよく聞くことで新しい考え方ができるようになり、問題が解決できることもあります。

小学生の頃、理科の時間に顕微鏡で見たミジンコがとても印象に残っています。眼ではよく見えない生き物を顕微鏡で見ることができて感動しました。振り返ってみれば、その時の感動が今の自分の始まりだったような気がします。その後、微生物に興味を持ち、大学では食中毒細菌や食品の安全性について勉強をしました。感動する出来事というのは、人生の道を決めるきっかけになるのかもしれません。

就職活動をする際、大学での勉強に関わりの深かった食品関係の仕事に興味を持ちました。実際に食品工場を見学して、普段目にする商品が大きな設備で大量に作られる様子を見たり、研究開発をしている人から話しを聞いたりして、ますますこの仕事への思いを強くしました。こうして今の会社に就職し、主に飲料の開発を担当することになったのです。元々ジュースやお茶などの新商品は必ず買うほど飲料が好きだったので、今度は自分が開発をする立場になり、毎日がとても楽しいです。皆さんが食品会社で開発の仕事に関わりたいという場合には、大学で農学系・理学系の勉強をすることが近道かもしれません。

職場の周りには田んぼがたくさんあり、仕事でお米の製品も担当するようになってから、もうすぐ収穫だなとか、今年は猛暑だったがお米は問題なくできたかなとか、農作物の出来が気になるようになりました。立場が変わると色々なものが見えるようになり、気が付くことがたくさんあります。そして、それに携わっている人の気持ちにも思いを馳せるようになります。皆さんも、毎日の生活の中で「これは何だろう?」と疑問を持ってみてください。きっと新しい発見や感動に出会うことがあると思います。そしてもしかすると、それが将来の自分の仕事を決めるきっかけになるかもしれませんよ。
取材・原稿作成:あしたね取材チーム
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