プロフィール
| 生まれ |
1959年 |
| 子供の頃の夢 |
道路や建物をつくる人 |
| クラブ活動(中学校) |
科学部 |
| 働いている地域 |
愛媛県 |
出身地 |
香川県 |
| 仕事内容 |
ダムや川などの工事や研究を行う |
| 自己紹介 |
小さい頃は、いろんな事に興味を示し、一人でコツコツと物づくりをするような引っ込み思案な子でした。「ものづくり」には、多くの人の協力がないと出来ないことから、今では、人と話すこと、人といっしょに仕事をすることが好きになり、いろんな事に興味津々の毎日を送っています。 |
※このページに書いてある内容は取材日(2009年09月09日)時点のものです
仕事人記事

みなさんは、国土交通省と書いてある黄色の車が道路を走っているのを見たことがありますか?その車は、壊れて危ない道路がないか調べるためにパトロールをしています。また、道路やダムを作ったり直したり、河川の堤防を丈夫にしたり、港や空港を作るのも国土交通省の仕事です。他にも、「明日の天気はどうかな?」と思ったら、天気予報を見ますよね?国土交通省では、天気に関する仕事もしているんですよ。私が目指しているのは、『住みやすい町をつくる』ということと、台風や地震などの災害がおきた時のために、壊れにくい建物や道路を作るにはどんな設計がいいかということを研究して、皆さんが『安心して生活できる町をつくる』ということです。
研究すること、ルールを作ること、現場の仕事

私は働きだした時、まず国土交通省の研究所に入りました。研究所では、道路や橋はどのように作れば災害で壊れないか、川は洪水が起こらないようにどのように設計すればよいか、川の生き物が住みやすく人にも優しい川をどうやって作ればいいのかなど、いろいろなことを研究しています。私自身は、地震の時に壊れにくい道路や町の作り方を研究しました。次に、ダムを作る事務所や町づくりについて考える部署で仕事をしたり、皆さんが楽しめる川を作るための仕事をしたりしました。それから、東京の霞ヶ関にある国土交通省の本省で、日本中の川がどういう形になれば、丈夫で安全で安く作れるかということを、話し合ってルールを作っていました。その後、四国に帰ってからは、四国全体の町づくりについて考える仕事や、水不足の時には水を節約しながら、また、大雨が降った時には町が水浸しにならないようにダムから流す水の量を調整する仕事もしました。

ダムを作る仕事を詳しく説明すると、まずどこに作れば安全で水をたくさん貯めることができるか考えながら、作る場所を探します。そして作る場所が決まったら、大きさやどのくらい丈夫なものが必要か、何に注意をしないといけないかなど、地域の人たちとも打ち合わせをし、設計していきます。しかし、工事が始まって地面を掘ると、地面から大量の水が出てくるなど、地表から見ただけでは分からなかったアクシデントがよく起こります。予想外の問題が起きた時は、打ち合わせをやり直します。ダムが完成したらそこで仕事が終わりではなく、ダムを使い始めてからのパトロールや点検、修理といった仕事も必要です。また、災害の予防も大事です。大雨や台風が近づくと、いつ呼び出されるか分からないので、食事や身支度をしていつでも出て行けるように準備します。災害が起こりそうな時には、夜や休日でも職場に出て行ってパトロールをしたり、壊れている所の修理の段取りをしたりするので、地震や台風の時に家にいたことがありません。家族からは「お父さんは、当てにならない」と言われていました(苦笑)。
安全・安心・快適な暮らしを守っている

物をつくる現場から日本の安全を守るためのルールを作る仕事まで、幅広く経験できたことは良かったと思います。私は、研究所での仕事が一番長く、その時にはたくさんの人が見学に来ました。自分がやりたいこと、やっていることを理解してもらうために、相手に伝わるように工夫して、分かりやすく説明するのは難しいです。でも、うまく伝えることができた時には「やった!」と思います。また現場での仕事では、台風や洪水が来るたびに、家や田んぼが水につかっていた地域に堤防を作る工事をした時は、そこの住民の方から「これからは、台風や洪水がきても安心できる」と涙を流して喜んでもらえました。みなさんの「安全・安心・快適な暮らし」を守っているということに、とてもやりがいを感じます。そうそう、研究所の時には、壊れにくい道路の設計の仕方や、壊れてしまった町をどうやって直していけばいいのかをまとめた本も作りました。

私の仕事は、道路にしてもダムにしても、1つのものを作るのに何十年もかかります。その何十年も先の将来、道路やダムを使うのはみなさんなので、希望をよく聞いて、よく説明するようにしています。工事が始まってから、「こんなはずじゃない、やめてくれ」と言われないように、話し合いを大切にしています。どんなに難しい設計をすることができても、きちんと説明することができなければ一人前とは言えません。「これはできますが、この部分はできません」とできない理由もわかりやすく説明します。「なぜできないか」を伝えることはとても難しいので、納得してくれるまで話し合います。そして、工事が始まると現場では、振動や騒音や砂ぼこりが発生したり、危ない所もあるので事故が起きたりしないように気をつけます。相手の方がどう思っているか、周りの人に迷惑をかけていないか、いつも考えています。

親が建設業をしていたので、子どもの頃は「自分も建設業に就くんだろうなぁ」と思っていました。高校は、「これからは技術が必要だ!」と思い工業高校の機械科に入り、大学では機械と土木の勉強をしました。公務員試験を受けた時に、国土交通省に研究所があることを知って、面白そうだと思い就職を決めました。ものを作ることが好きなので河川やダムの現場の仕事、研究して計画やルールを作ることなど、何でもやりたいと思っていました。住みやすい町づくりのためには、国土交通省と県や市町村の関係は、大切で、必要なことなので、「出向」できる機会があれば行きたいと思っていたところ、西条市へ来ることができました。

子どもの頃を過ごした地域は田舎だったので、夏は海で泳いだり、田んぼでおたまじゃくしやメダカを捕ったりしていました。生き物が好きで、食用カエルを捕まえてタライに入れていたら、夜に逃げ出して姉に叱られたり、ヘビを飼いたいと言って親を困らせたりしたこともありました(笑)。自然が多い所で、自然とばかり遊んでいて、友達とはあまり遊んだり話をしたりできない大人しい子どもでした。粗大ごみを捨てている所に行って、テレビやラジオなどを拾ってきて分解したり、組み立てたりすることも好きでした。父親の仕事で、現場に行って測量(地形を測る)の手伝いもよくしていました。

みなさんは、色々な可能性を持っています。自分は「これ」をやりたいと思って、それに向かって頑張ることは大事にして欲しいです。でも、「こんなことも自分には合っているかもしれない」、「こんなことも得意な分野かもしれない」と、そんなことを発見するために、「自分はこういう人間だ」と決めてしまわずに、色々なことに挑戦して欲しいです。自分の将来を決めるのは難しいと思いますが、自分の可能性が大きいことを忘れないで、好きな事、やりたい事を探してください。そして、自分の色々な可能性を実現できるように、学校で習うことはバランスよく勉強してください。
取材・原稿作成:西条市産業振興課 加藤
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