プロフィール
| 生まれ |
1973年 |
| 子供の頃の夢 |
漫画家 |
| クラブ活動(中学校) |
柔道部 |
| 働いている地域 |
神奈川県 |
出身地 |
青森県 |
| 仕事内容 |
店員をまとめ、本や文具を販売する |
| 自己紹介 |
のんびりした性格。趣味は読書。コミックを中心に、情報誌もチェックしている。 |
※このページに書いてある内容は取材日(2010年11月25日)時点のものです
仕事人記事

私の勤めている書店は川崎市にある鹿島田駅の駅前にあり、主に近くにお住まいの方や会社帰りのサラリーマンの方に、本や文具、CDやDVD、ゲーム機器やゲームソフトなどを販売しています。また、子ども達が使う教科書を近隣の小中高校に納める仕事もしています。店の営業時間は朝10時から夜23時までで、社員とアルバイト合わせて20名のスタッフがおり、早番と遅番に分かれて働いています。私はこの店長としてスタッフをまとめると同時に、問屋さんに本を注文したり、届いた本を包装して棚に陳列したり、お店にいらしたお客様に本のご案内をしたりしています。

早番の日は、朝8時にお店に着いて鍵を開け、前日に届いていた本日発売の雑誌をダンボールから取り出します。付録がある場合は雑誌本体に輪ゴムで止めて棚に並べます。レジに釣銭を入れ、ゲームのディスプレイやコピー機などの電源を入れ、その後、モップで店内の掃除をしたら開店準備が完了。10時にお店を開けてお客様がいらしたら、レジでお会計をしたり、「この本は置いてあるか」などの問い合わせに答えたりします。お客様の中には本の題名を正確に覚えていない方もいらっしゃるので、著者や出版社の名前でインターネットを検索する、お客様が自宅でご覧になったと言う新聞広告をお店にある新聞から探すなど、素早くそして的確に、お客様が求めておられる本を探し出します。

お客様の応対をしていない間に、雑誌以外の新刊本をダンボールから取り出し、漫画であれば機械でビニールのカバーをかけて棚に陳列します。新刊本の冊数が多い日は、並べ終わるのが夕方近くになることもあり、本が詰まった重いダンボールを運ぶ必要もあるので、書店員は体力が必要な仕事なんですよ。その後、お客様から取り寄せを依頼された本や、シリーズ物のうち、売れて在庫がなくなった巻の本を注文して、18時頃に早番の仕事は終わりです。遅番の日の仕事は14時に始まり、18時以降には明日発売の雑誌の予定表を見て、お客様が間違えて買われないように、古い号を棚から撤去していきます。22時50分になったら、閉店間近を告げる『蛍の光』の音楽を店内に流し、23時に営業を終了。店内の掃除と売り上げの記録を付けて、23時30分頃に一日の仕事が終わります。

お客様に気軽に来て頂いて、楽しんで帰って頂けるお店づくりを心掛けています。例えば、新しい漫画をお店に仕入れるかどうかを考える時には、一巻を自分で買って読んでみて、店員ではなく読者として「買って良かったな」と思う本を揃えるようにしています。あまり有名でなくても自分がピンと来た本を仕入れ、紹介文を書いて棚に並べた結果、お客様からご好評を頂いた時はとても嬉しいですね。また、クリスマスやお正月、サッカーのワールドカップといった季節やイベントなどに合わせてフェアを企画し、お客様の関心が高いその時々のテーマに沿った本を紹介しています。それから、近所の子ども達にもお店に親しんでもらえるように、絵本の読み聞かせや、着ぐるみのキャラクターを呼んだイベントなどを開いているんですよ。

お店は住宅街にあるので、お客様の中にはランドセルを背負って雑誌を買いに来る子どももいます。私はもう15年以上もこの地域で働いているので、そうした子どもが中学校・高校を卒業し、段々と成長していく様子を、毎週お店に来てくださる間ずっと見守り続けてきました。時には大人になって結婚したお客様にお子様が生まれ、小さい頃は雑誌を買っておられたお客様を、今度はお子様向けの絵本のコーナーにご案内することもあります。地域に住むお客様と、人生の長い間に渡ってまるで親戚や友人のような関係を築くことができ、感謝すると同時にとても感慨深いですね。お店に来てくれる子どもから、手書きで「いつもありがとう」というお手紙をもらった時は、嬉しさで思わず涙ぐんでしまいました。

私は青森県の出身で、小学生の頃は始め卓球部に入っていました。しかし、体が大きかったことをきっかけに、団体戦に欠員があった相撲部に誘われ、突然大会に出場することになったのです。偶然の出来事だったにも関わらず、部の先生や仲間にも恵まれ、その後6年生まで相撲部のメンバーとして活躍したことを覚えています。また、その頃ちょうどファミリーコンピューターが発売され、夢中で遊んでいましたね。学校の授業では図工が得意で、将来は漫画家を夢見ていました。

高校を卒業した後、漫画家の夢を追って、美術科のある専門学校に通うために上京しました。その時にたまたま始めたアルバイトが、今働いている会社が経営する本屋さんだったのです。持ち前の興味を活かして、私は漫画担当を任せてもらいました。アルバイトとして仕事が上達しながらも、漫画家を目指す日々。ある時、有名な漫画家のアシスタントになれるというチャンスがやってきました。しかし、アシスタントになれば本屋さんのアルバイトはできません。悩んだ末に私が選んだのは、本屋さんの仕事でした。皆さんが本屋の店員になりたい場合にも、まずはアルバイトとしてどこかのお店に勤めてみると良いかもしれません。そして何より、この仕事には本が好きな人が向いていると思います。

皆さんには、知らない人にもきちんと挨拶ができる人になってもらいたいと思います。皆さんが本当はどんなに良い子どもだったとしても、皆さんをあまり知らない地域や周りの大人は、まず礼儀正しいかどうかということで皆さんを評価することになります。挨拶は礼儀の第一歩。挨拶ができないだけで初対面の人に悪印象を持たれてしまうのは、とても残念なことです。お店に来てくれる近所の子どもに挨拶をしてもらうと、お互いに気持ちが良いものです。
取材・原稿作成:横浜銀行、あしたね取材チーム
書店員 のページに戻る