プロフィール
| 生まれ |
1968年 |
| 子供の頃の夢 |
漫画家 |
| クラブ活動(中学校) |
バスケットボール部 |
| 働いている地域 |
愛媛県 |
出身地 |
愛媛県 |
| 仕事内容 |
古い美術品を仕入れて売る |
| 自己紹介 |
小さい頃から好奇心旺盛でした。とにかく楽しくするのが好き。映画鑑賞が好き。 |
※このページに書いてある内容は取材日(2009年12月09日)時点のものです
仕事人記事

美術品には大きく分けて東洋美術と西洋美術があります。私の店ではアジアを中心とした東洋美術の古美術の仕入れと販売をしています。「古美術」とは江戸・明治くらいまでの美術品で、「現代美術」とは現代の作家さんが作っている美術品です。美術品には、彫刻・絵画・書画・陶磁器・茶道の道具など様々な物があります。魅力のある物を探しに、日本各地で開かれているオークションに行き、落札して販売します。お客さんの要望を聞いて探すことや、個人の家に買い取りに行くこともあります。自分が買ってきた物や興味がある物について資料を調べたり、本を読んだりすることも大切な仕事です。お客さんに責任を持って売るためには、自分で勉強してお客さんに商品の本当の価値が分かるように伝えなければいけません。古美術には歴史があり、特別に勉強すると魅力がある世界だなと感じます。専門書は本棚に並べきれないくらいあります。

全国各地でオークションが開かれていますが、私も各地で開かれているオークションに月に何度か参加して商品を仕入れます。オークションは、朝から夜までずっと開かれているので、事前に欲しい物を絞って参加します。私が参加しているオークションには「古物鑑札証」という免許が要ります。しかし、免許を持っていれば誰でも参加できるわけではなく、主催者から招待された人や参加者からの紹介によって、参加が許可された人しか参加できません。オークションなので、すごく欲しいと思っても、自分の思い通りの金額で買えないことも多々あります。ですからたくさん買える日もあれば、ほとんど買えない日もあります。

これまで仕入れで失敗したこともあります。オークションでは、限られた時間で判断をして買わなければならないことが多く、完全な状態だと思って買った品物に傷があることも・・・。よく見て買わなければいけないなと反省します。お客さんに安心して買って頂けるようにするために、自分が納得できない品物は店に出さないようにしています。

お客さんが店に来て商品を買ってくださっても、あの商品は喜んでくださったのかなといつもドキドキしています。「また何か良い商品入りましたか」、「この前買った商品を知り合いに分けて欲しいと言われた」と、お客さんに再び来店して頂いた時に初めて、前回買ってくださったことを心から喜べますね。また、お客さんとの会話も面白いです。私が調べた以上に色々調べてきて教えてくださるお客さんもいますし、そういうお客さんと話すことも楽しみの一つですね。それから、この仕事は常に宝探しをしている感じで、見つけた品物が材料や材質にこだわっていたり、作り手の気持ちが伝わってくるような丁寧な作品に巡り合えたりすると、宝物を掘り当てたような感覚でワクワクします。

私が古美術商になると決めて、京都へ修行に行く時に父に言われた「10回良いことをしても11回目で裏切ったら終わりだ」という言葉が忘れられません。信用あってこその商売なので、真面目に向上心を持って仕事をしています。どの仕事についても言えることですが、少し勉強しただけで何でも完璧に分かる訳ではありません。お客さんに質問されても答えられないこともありますが、その時には正直に「次回までに調べておきます」とお話します。現状に満足しないで、一つずつ知識を増やしていけば、より良い物をお客さんに紹介できると思って努力しています。

父親が骨董屋をしていたので、小学校の低学年の頃から色々な物を見ていました。目の前で蓄音機を鳴らしてくれた時に興奮したことを覚えています。私が最初に興味を持った物は古伊万里で、初めて買った物も古伊万里でした。中2の時にはもう古美術商になりたいと思っていました。高校卒業後、京都で修行しましたが、お店で接客して初めて売れた時はとても嬉しくて、自信がつきました。古美術商に興味がある人は、本を見て勉強することも大事ですが、骨董屋や美術館巡りをして色々な物をたくさん見て、触れることが大事です。知識のある人を見つけて、情報を聞き出すことも一つの大切な方法だと思いますよ。

子どもの頃は人と一緒にいることが好きで、いつもたくさんの人が周りにいました。臆病でしたが、好奇心があり、熱中し始めると止まりません。ご飯も忘れる程です。小学生の頃は絵を描くことが好きで、漫画家や特殊メイクの仕事に興味がありましたね。仕事を始めて独立する前までは、古美術だけを勉強していたので、現代美術にはあまり興味がありませんでした。でも、展覧会に招待された時に、現代美術の作品と巡り合えたことで現代美術にも興味が湧いてきました。古いものと近代アートの融合の魅力に気づくことができ、幅が広がったと思います。

皆さんには、夢中になれることやワクワクすることをして欲しいです。自分が興味のあることを探して、一生懸命に取り組んで下さい。私のように自分が好きなことを仕事にできることは幸せだなと思います。やりたいことを仕事にできるように努力して欲しいですね。そして、就いた仕事の中でやりがいを見つけて楽しむことが大事だと思います。
取材・原稿作成:西条市産業振興課 加藤
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