プロフィール
| 生まれ |
1952年 |
| 子供の頃の夢 |
野菜農家 |
| クラブ活動(中学校) |
軟式テニス部 |
| 働いている地域 |
愛媛県 |
出身地 |
愛媛県 |
| 仕事内容 |
ミニトマトを栽培し、販売する |
| 自己紹介 |
他人のまねは嫌いなのでいつも新しい物や方法を考えています。楽天家で失敗してもすぐ忘れます。忘れるから又失敗します。でも又新しい事に挑戦します。 |
※このページに書いてある内容は取材日(2010年05月12日)時点のものです
仕事人記事

私は奥さんと2人でミニトマトを作って、レストランやスーパーに販売する仕事をしています。私は水耕栽培という方法を用いて、土を使わずに、"液肥"という水に溶かした肥料でミニトマトを育てています。ビニールハウスの中には赤・黄・緑など約10種類、2400本のミニトマトの苗があり、1本の苗から約500個のミニトマトを収穫することができます。普通ミニトマトは、4月に苗を植えて6から8月に収穫しますが、私の所では7月に種を蒔いて、10月末から翌年の6月まで収穫が続きます。また、珍しいミニトマトを作って、お客さんを驚かせることが楽しみです。

私は、毎朝6時頃に直販所へミニトマトの出荷に行きます。それが終わると、ミニトマトが元気に育っているか様子を見に行きます。その後、家族揃って朝ご飯を食べます。午前中は、奥さんが1個ずつ形や色を確認して、完熟した美味しいミニトマトだけを丁寧に収穫します。1日の注文に合わせて10種類の中から40kgくらい収穫します。その間、私はミニトマトの世話をします。温度と湿度が大切なので、まず水や肥料を調節する機械を確認します。そして、毎日新しい芽が出るので、ミニトマトに十分な栄養が行くように、必要のない芽を取り除く"芽かき"という作業をします。次に、受粉や収穫の作業を効率よく行うために、花の向きを通路の方に向くようにする"誘引"という作業をします。午後は、収穫したトマトの選別と荷造り、それから配達をします。夕方は通路に落ちた花びらなどのゴミを掃除します。

ビニールハウスなどの施設を使うと、雨や風を防いで温度を調節できるので、野菜を育てやすくなり、一般の方が作れない冬にトマトを作る事ができます。でも、自然に勝つことはできません。夏の台風でビニールが破れたり、雪の重みでハウスが潰れたりするので、天気予報を見ながら、家族で協力して自然災害から野菜を守ります。そして、被害に遭っても、消防も自衛隊も来てくれません。今までで一番辛い出来事は、渇水でミニトマトが全部枯れた時のことです。地下水が無くなり、近所の人たちの飲み水も無くなりました。家族はポリバケツに水をもらい食事の準備をしましたが、1日に3600リットルの水が必要なミニトマトには十分な水をあげることができませんでした。害虫からは、ほぼ守ることができます。ビニールハウスの入口は二重のドアにしていますし、周囲は蚊帳のようなネットで覆っています。天井も網を張っているので、チョウやてんとう虫など大きい虫は入って来られないようにしています。それでも、病気はどこから来るのか分からないので怖いです。

ミニトマトは、種蒔きから2ヶ月で花が咲き、緑の小さい実ができて日に日に大きくなり、30日後には色が付いてきます。ミニトマトに少し色が付いた時、ワクワクします。最初に収穫したトマトは家族で食べて、今年のトマトは美味しいかどうか評価します。レストランのコックさんから注文を頂けた時はとても嬉しいですね。レストランにお客さんがたくさん入ると、益々やる気もでてきます。美味しい料理を作る人から注文があると、次も注文して頂けるように頑張ろうという気持ちが出てきます。やっぱりお客さんから「おいしいね!」と言って頂ける事が一番嬉しいです。
清潔な環境で信頼されること

「クリーン農業で、安心と安全を食卓へ」を合言葉に、整理整頓された清潔な環境で食べ物を作りたいと思っています。そこで私のハウスは土足厳禁にして、草が生えないように地面にシートを敷いています。草が生えると、虫が来たり、ばい菌が付いたりするので、シートを敷いてミニトマトを病気から守る工夫をしています。ミニトマトは、夏と冬では気温差があるので成長する期間が違います。年中同じ味にすることが難しいですが、いつ食べても美味しいミニトマトを作りたいと思っています。また私は、仕事は信頼関係が一番大切だと考えています。自分の商品を買ってくださる方に「素敵な商品ですよ」とアピールするために、ミニトマトを作っている所はどなたでも見て頂くことができます。多くの方に見学して頂いて、沢山の意見を聞いていつも勉強しています。また、毎日2種類の新聞を読んでいます。トマトに関係のある農業の本も月に2冊以上読みます。毎日新しいニュースがあるので、毎日が勉強です。

私の子どもの頃の夢は、野菜作りの名人になることでした。勉強より土いじりが好きで、毎日泥だらけになって遊んでいました。高校は農業高校に行きましたが、その後はテレビを作る会社に就職し、英語の説明書を作る仕事をしていました。、でも、英語の苦手な私は毎日辛い気持ちでした。外国にいた時も野菜作りのことを考えていました。会社に行きながら、将来は野菜を作ろうと思っていました。50歳の時、会社を辞めて子どもの頃の夢が30年後に叶えられました。ミニトマトを作るきっかけとなったのは、農業の勉強をしている時に、美味しいミニトマトと出会ったことです。こんなに美味しいミニトマトを西条の人達にも食べてもらいたいと思い、トマトハウスを作りました。

私は子どもの頃、学校の勉強が苦手でしたが、両親に勉強しなさいと言われないように、家の手伝いを大変よくしました。学校が休みの日は、池や川で魚を捕まえたり、山や林に基地を作ったりして、暗くなるまで遊んでいました。日曜日は、草引きなどをしていつも畑にいました。鍬や鎌が遊び道具でした。おやつはイモや豆、そして野山の果物など自然に手に入る物ばかりです。私は、食べられる野草も、食べ物の美味しい時期(旬)もよく知っていました。だから、皆さんには、もっと土や水で遊んで欲しいですね。
夢をもって挑戦することが大切

仕事・働く事って何だと思いますか?私は、周囲の人達を助けて、その代わりに自分の食べ物を頂くことではないかと思います。機会があれば、自分の手でミニトマトや野菜を作ってみて下さい。食べ物の価値が分かる大人になって欲しいですね。誰かに強制されたり、命令されたりするのではなく、自分が本当にやりたいと思うこと、興味があることを勉強して下さい。そして、夢を持って挑戦し続けることが大切です。失敗しても諦めずに頑張って欲しいです。
取材・原稿作成:西条市商工労政課 森川
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