
| 生まれ |
1974年 |
| 子供の頃の夢 |
ピアノ講師 |
| クラブ活動(中学校) |
ブラスバンド部 |
| 働いている地域 |
福岡県 |
出身地 |
福岡県 |
| 仕事内容 |
患者さんに適した食事を考え作る |
| 自己紹介 |
性格は明るいが、頑固(がんこ)なところもある。おいしいお店を探すことが好き。どうでもいいことは何も気にならないが、気になることはかなり気になる。 |

※このページに書いてある内容は取材日(2006年12月08日)時点のものです


栄養士は、学校や保育園、老人ホーム、保健所などいろいろな場所で栄養に関するアドバイスや食事の献立を考えたりしています。私の場合は病院で働いているので、入院している患者さんの献立を考えます。私達の病院には600人くらいの患者さんがおられるのですが、献立は患者さんひとりひとりの病状などに合わせて考えるので、朝・昼・晩の食事の献立考え提供する仕事はいつも時間との戦いです。献立を考え、食材を発注し、届いた食材の数や状態を確認するだけではなく、調理士と一緒に私達も調理を行います。他にも、午後の時間を使って、医師・看護師・薬剤師と一緒に病棟へ回診に行ったり、会議に参加して感染症や食中毒、床ずれなどについての情報交換や対策を考えたりもします。また、「風邪に負けない食事」「血液サラサラの食事」などのテーマで栄養教室を病院の中で開いたり、病院の外で料理教室の講師を務めたりもしています。

患者さんは一人ひとり病状などが異なるので、みんなが同じ物を食べられるわけではありません。メニューを替えるだけではなく、少しでも食べやすい食事を作って適切な栄養をとってもらうために、とろみを付けたり、小さく刻むなどの工夫をしています。私達の病院では、普通の病院よりも多い13人の栄養士で、患者さん一人ひとりに対して最適な食事を考えているのです。また、いろいろと工夫をしていても実際に患者さんが食べてみると「食べにくかった」ということもあるので、患者さんと話しをたり、ご家族の方にも聞いたりしながら、より食べやすい食事を提供できるようにがんばっています。

私たち栄養士だけではなく、医師・看護士・薬剤師と一緒にチームを作って、患者さん一人ひとりの栄養サポートを行います。チームで回診に向かう前に、患者さん一人ひとりについて「どうやって栄養を取ってもらうか」などを話し合います。その後、回診の時に患者さんとお話をして、その人に合ったより良い献立や調理方法を決めていきます。例えば、なかなか食事をする気が起こらない患者さんが「甘い物が好きだ」という情報を看護師さんから聞いて、チームでプリンを食事に付けてみようと考えたことがあったのですが、その患者さんに会って「プリンなら食べられますか?」と聞くと、「食べられる」とおっしゃったので、「早速今日からプリンを付けますから楽しみにしていて下さいね」と言うことができました。少しでも食べる意欲を出してもらい元気になってもらいたいので、こうして病室で患者さんの意見を聞くことは本当に大切なのです。

病棟を回っていると、患者さんが「おいしい!」「食べられるようになった!」と言って笑顔を見せてくれるので、とても嬉しくなります。なかなか聞く耳を持ってくれず食事に積極的ではなかった患者さんが「よし、食べてみよう」という気になってくれた時も、嬉しい瞬間です。たくさんの食事の中のひとつではなく、患者さんにとっては自分だけのたった1つの食事なので、患者さんにとって楽しみな食事になったらいいな、と思いながら仕事をしています。

私は、中途半端なことが好きではありません。なので、どんな事にも一生懸命取り組みます。「まぁ、いっか」と思ってしまうのではなくて、「もっといいものができるかも」と考えると、精一杯頑張ることができて、そうすることで始めて達成できることがあると思います。患者さんの食事も一生懸命取り組んでいるからこそ、私達にできる最高の食事を提供できているのだと思っています。
目指していた大学に進学することが難しくなり、家から通える短大への進学を考えた時に、初めて「栄養士」という資格があることを知りました。母が作る食事は何でも手作りでおいしかったせいか、もともと食べることがすごく好きだったので、「食事に関わる仕事がいいな」と思い、栄養士の資格の取れる短大に進学しました。短大に入ってから栄養士はいろいろな職場で働くことができるということを知ったのですが、赤ちゃんからお年寄りまでいろいろな年代の人と接することのできる病院で働きたいと思うようになりました。いろんな人と話をすることで学ぶことも多いので、病院で働くことができて本当に良かったと思っています。
子どもの頃は、家の中で本を読むことも好きでしたが、外で遊ぶことの方が好きでした。けいどろ(警察と泥棒に分かれて行う鬼ごっこのようなもの)や陣取り、泥だんご投げなど、いろいろな遊びをしましたが、中でも忘れられないのが「ままごと遊び」で、雑草をすり潰して本物そっくりの化粧水を作ったり、泥パックと言って泥を顔に塗ったりもしていたんですよ。

辛いことや大変なことにぶつかった時、それを乗り越えるためにはとても頑張らなければなりません。でも、逃げずに立ち向かうことができた時、その経験は自分の財産になります。逃げたり、休んだりして、その場しのぎになってしまうよりも、今立ち向かえば次に来る大変なことにも対応できるようになるし、自分のできることも多くなるので、辛くても逃げたらもったいないと思います。生きている以上、たくさんつらいことはありますが、皆さんにもいろいろなことから逃げないで立ち向かって欲しいと思います。
取材・原稿作成:中川(インターンスタッフ)