プロフィール
| 生まれ |
1958年 |
| 子供の頃の夢 |
プロ野球選手 |
| クラブ活動(中学校) |
野球部 |
| 働いている地域 |
愛媛県 |
出身地 |
兵庫県 |
| 仕事内容 |
山を手入れし、木を切って売る |
| 自己紹介 |
普段は我慢強い性格です。でも、筋が通らないことには短気になる時も・・・。趣味は木の材料を集めること。休日は、人と会って色々な情報を聞いています。 |
※このページに書いてある内容は取材日(2009年11月18日)時点のものです
仕事人記事

林業の仕事は大きく分けて2つあります。木を切って出荷することと、木を植えて育てることです。私は主に木を切って出荷する仕事をしています。私の所有している山ではスギ・ヒノキ・ケヤキの木を主に育てていて、切った木はトラックで近隣にある2つの木材市場まで持って行きます。仕事はだいたい太陽が昇ってから沈むまでで、朝7時に家を出て、現場に8時半頃に着きます。17時には仕事を終えます。どの現場も片道1時間半位かかります。

苗木を植える時、まず間隔を詰めて植えます。これは、地面が直射日光を浴びて乾燥することを防ぐためと、もう1つは木を互いに競争させるためです。木は競争に負けると日が当たらなくなり、伸びることができなくなるので、早く他の木の上に出ようとして、一生懸命大きくなります。木を植えて15年~20年目位経つと、「間伐」と言って、競争に負けた細い木を切り倒し、残った木が一層元気に育つようにするための作業を行います。間伐をしないと、雪の重みで先が折れた木や風に吹き倒された木が、他の木を傷つけてしまいます。また、森の風通しが悪くなるので、病虫害も発生しやすくなります。ですから、良い木材を取るためにも、山を守るためにも間伐作業はとても重要な仕事です。4月~8月は仕事が少なく、3月~6月位の間は木の皮に傷が付きやすいので、あまり間伐作業には適さない時期です。ちなみに、上の写真が間伐していない森、下の写真が間伐した森です。

私の所有している山は山地の奥の方にあるので、道が無い所が多かったのですが、木を切って機械で運搬するためには道が必要です。だから私は効率よく仕事を進めるために道を作りました。どうすれば仕事が簡単になるか考えるので、たくさんの発明ができるんです(笑)。しかし、道を作るためには、近隣の山を持っている人と交渉をしなければなりません。この交渉がなかなか難しく、5年位かかることもあり、道を作るための経費もかかります。一番遠い所は車を降りて歩いて3時間位かかります。そこには国の調査のために行きましたが、チェーンソーを担いでその場所まで行って、木を切って持って帰ることは遠くてできません。どこの山でも歩いて30分位で行けるように整備されることを願っています。

自分が手入れした山を見た時に「綺麗になった!」と感動します。誰が見ても「きれい」と思ってもらえるように手入れをしたいと思っています。仕事には達成感がありますね。また、年数が経った木は、とても魅力的になります。木を植えて、見栄えが良くなるまでに30年以上かかります。その間、大事に育てます。久しぶりに見た木が見違えるように立派になっている時はとてもうれしく思います。私の山で一番大きな木は60年のものです。農業は単年性の作物を育てるので収穫が早くできますが、林業は何十年も経たないと結果が出ません。農業と林業の大きな違いです。それから、今後木材が燃料としてチップなどで使われるようになると思います。そうすれば、林業ももっと注目されるかなと期待しています。

木は何十年もかけて大きくなります。いつもまっすぐ大きく育って欲しいと願いながら、子どもを育てるように大事に木を育てています。また、間伐をする時には、周りの木を傷つけないように木を切ります。出荷の時にも太さや長さをよく見て、切り倒した時に他の木が傷つかないように気をつけて切り出しています。この作業は集中力がとても大切になってきます。ただ木を切っているだけではなく、頭で計算をしながら仕事をしています。

私が仕事をしている愛媛県では、平成8年から18年までの約10年の間に、林業従事者は半分になってしまいました。林業をしている人が年々高齢化して後継者が急激に減ったため、昔あった林道の中には、人が入らなくなってどこにあるか分からないものもあります。今、多くの地域で問題になっているのは、山の境を知っている人が少なくなっており、境界線の調査があまりできていないことです。手入れができていない山もあります。大切な山を守るために多くの人が山に興味を持ってもらい、林業従事者が増えてくれるといいなと思います。

小学校から20代の中頃まで関西に住んでいましたが、親の実家が、今私が仕事をしている愛媛県西条市にあったので、夏休みには必ず西条市に帰って、山を走り回っていました。低学年の時に、夕方暗くなって祖父に呼ばれ、地面に小さい穴がたくさん開いているのを見ました。それはセミの幼虫が出てくる穴でしたが、地中にセミの幼虫がいるとは知らなくてびっくりしたことを覚えています。

中学生の頃、友達と西条市へ遊びに来た時に、山番をしている人に初めて木を切らせてもらいました。その時に手ノコで木を切って、バタンと木が倒れた瞬間がすごく気持ち良かったです。大学を卒業して4年くらい別の仕事をしましたが、中学生の時に木を切った感触がずっと心に残っていました。先祖が山を買ってくれていたので、父親に2年間林業について勉強することを許してもらい、その後、西条市で林業をしている会社に就職し、間伐や伐採など山の仕事について色々なことを勉強させてもらいました。

最近家の中でゲームをしている子が多くなって、外で遊ぶことが少なくなってきているように感じます。身近に山や川がある人は、自然や木にどんどん触れて欲しいと思います。外で遊ぶことによって知ることができることもたくさんあるので、自然の中で遊んでください。
取材・原稿作成:西条市産業振興課 加藤
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